こんにちは。
『不安を克服する術を知らないビジネスマンは早死にする』
いきなりキャッチーなフレーズですが、これは今回ご紹介する「道は開ける」という書籍に書いてあるフレーズです。
こちらの「道は開ける」という本はご存知でしょうか?
この本は1948年にアメリカで出版されたメンタル本です。
世界全体で1500万部、日本だけで300万部以上売れた世界的なベストセラーです。
僕はこの本を10回以上読んでいます。
何かにつけ不安になってしまう人や、最近鬱っぽい人にはぜひ読んでいただきたい本です。
この記事は下記の人におすすめです。
- 不安や鬱っぽいのが続いている人
- 買う前に「道は開ける」がどんな事が書いているのかざっくり知りたい人
それではいってみましょう!
著者紹介「D・カーネギー」とはこんな人
著者であるD・カーネギーは、1888年にアメリカ・ミズーリ州に生まれました。
著者本人であるD・カーネギーも相当な苦労人。
大学卒業後、教師、セールスマン、食肉会社員、行商人など、さまざまな仕事を経験。その後、ニューヨークで演劇の勉強をしました。
さらにいくつかの職を経たのち、大学時代に研究した弁論術を活かそうと、YMCAの話し方教室を担当。
最初は一晩に2ドルの報酬しか得られなかったのですが、その講義が次第に評判を呼び、ついに彼の得る収入は一晩に30ドルにもなったといいます。
収入アップも見事ですが、カーネギーがそれだけ認められた理由は、受講者が抱えていた厄介且つ大きな問題を次々に解決していったからに他なりません。
受講者が抱えていた問題とは何でしょうか?
その問題とは、不安や心配、悩みなどの心の問題でした。
元々カーネギーは話し方講座等を開講していたのですが、受講者みんなが不安や心配、悩みなど心の問題を抱えていたことに気づいたのです。
カーネギーの社会人講座はいつのまにか「不安にへの対処法」の超人気講座となり、何千人もの不安や悩みを克服していきました。
本書「道は開ける」は、その時の効果が実証された心の問題を克服するための処方箋が集められているわけです。
「道は開ける」には何が書いてある?
「道は開ける」には、一言でいうと悩みや不安を克服する方法について書かれています。
出版は1948年と古いのですが、内容が普遍的なので、現代にも通用するノウハウがぎっしりです。
僕は結構メンタル本を読むのですが、詰まるところ、どの本の内容も、こちらの「道は開ける」が基になっているのでは?と思います。
あと10年は早くこの本に出会いたかったと思います。
「道は開ける」は新装版や単行本などいくつかシリーズが出ているのですが、どれも300ページから400ページあるので、なかなか読書慣れしていないと完読が難しいと思います。
そこで、僕が感銘を受けた重要ポイントを5つにまとめてみました。
「道は開ける」を5つのポイントにまとめたよ
それでは、大ベストセラー「道は開ける」を5つのポイントにまとめました。
【道は開ける】5つのポイント
1.過去、未来を考えず今を生きれば悩まない
2.考え方を「前向き(ポジティブ)」に変えれば悩まない
3.敵を憎まなければ悩まない
4.人に感謝を期待しなければ悩まない
5.問題解決のテクニックを知っていれば悩まない
それではひとつずつ見ていきましょう。
1.過去、未来を考えず今を全力で生きれば悩まない
実は悩みというのは、大まかに分けると、「過去」に対する後悔か、「未来」に対する不安のどちらかといわれます。
単純ですね。
でも、僕たちは、その「過去」と「未来」にああでもないこうでもないと悩み振り回されてしまうのです。
カーネギーは、そんな状況に陥りやすい人に、
過去と未来は鉄の扉で締め出して、今日だけを見て生きる事で克服できる
と説いています。
なぜそれが有効かというと、人間はひとつの事しか考えられないから、今できることを全身全霊で取り組むことで、無駄な思考がなくなり心の安定を得られるからです。
確かに、未来に不安を感じているときって、起こるから起こらないか分からないことを延々とグルグル考え続けてしまいますよね。
僕は、不確実な未来に思い悩む悪い癖がでてきたら、いったん思い悩むの止めて、今できることに取り組み、負の感情を追い出すことで心の安定を得られるようにしています。
2.考え方を「前向き(ポジティブ)」に変えれば悩まない
カーネギーは、発生する事象をどう考えるかで、不安や精神病を振り払うことができると説いています。
具体的には、
「後ろ向き(ネガティブ)」ではなく「前向き(ポジティブ)」に考える
ことが大切と説いています。
例えば、僕は会社に勤務しているのですが、なぜか難しい案件や頓挫してしまったプロジェクトが回ってきがちです。
それまでは、
「何で俺ばっかり。。。めちゃくちゃ不幸じゃん俺」
と考えがちでした。
こういう時こそ、
「これはノウハウを身に着けるチャンスだ。まだ成長できる!」
と、前向きに捉えるわけです。
僕が思うに、このポジティブ思考は、ちょっとした慣れが必要だと思うので、日常の些細な事からも前向きに捉えるように心がけると良いと思います。
どうしても考え方を前向きに変えることができないようであれば、カーネギーは無理やりにでも行動を明るくすることを提唱しています。
本書内に実践心理学の権威であるウィリアム・ジェームズという人物が登場するのですが、カーネギーは彼の意見を紹介しています。
行動は感情に従うように思われる。しかし、実際は、行動と感情は同時に動く。意志の支配をより直接受けている行動を調整することによって、私たちは間接的に感情を調整することができる
ウィリアム・ジェームズ
一見分かりにくいですが、要するに「行動を明るく振舞えば、気持ちも明るくなる」ということです。
この方法で知人や受講者の不安が軒並み改善されることから、カーネギーはこの効果を強く確信しています。
また、気持ちを明るくできる具体的な行動として下記方法を記しています。
- 大げさに笑顔を作り胸を張って深い深呼吸をする
- 楽しい歌を一節でも良いので歌う
- 歌うのが難しい状況であれば、口笛かハミングをする
どれも手軽に試せる方法なので、不安の波が押し寄せてきたら試してみてください。
3.敵を憎まなければ悩まない
「あいつ むかつくわー」
社会人やってれば、ムカつく事なんて枚挙にいとまがありません。
自分も結構引きずるタイプでして、特に布団に入ったあとに相手の事を憎しみや怒りで考えちゃうこともしばしばあります。
皆さんはいかがでしょうか?
結構、憎しみで不眠とかになってしまう人多いのではないでしょうか?
この状況についてカーネギーは大きな警告を出しており、
憎しみは敵を攻撃することができず、自分自身を、昼夜、不安定にさせるだけ
としています。
敵を憎めば憎むほど、自分自身の睡眠、食欲、血圧、健康、そして幸せまで全てかき乱されてしまうわけです。
実は僕、この憎しみへの対処が特に実践できていないところでして、個人的にもぜひ対処方法を身に着けたいと考えています。
カーネギーは、憎しみや怒りへの具体的な方法として、下記を挙げています。
- 敵からは距離を置く
- 会社等で敵との距離を置くのが難しければ、不当な扱いを受けても気にしない
- 気にしない方法の最も有効な手段として目的に集中すること
また、悪い事をする人には悪い事が跳ね返ってくるので、あなたがわざわざ敵を恨んだり悪口を言う必要もありません。
例えば、本書に登場するギリシアの哲学者であるエピクトテトスは、
悪い事をする人には必ず自分に跳ね返ってきます。これを知っている人は、誰にも怒らず、正義を振りかざさず、悪口も言わず、非難もせず、誰も傷つけず、憎まないでしょう。
と言っています。
憎しみや怒りを抱えこみやすいあなた!
嫌いな人や敵を1分でも考えてしまうことは時間の無駄ですよ。
4.人に感謝を期待しなければ悩まない
社会人をやっていると、チームで動くことが多いため、あなたが手助けする時も多いにあると思います。
しかし、残念ながら「ありがとう」という御礼を一切言わないクソ野郎もいます。
その時ってついつい、
「あいつは御礼のひとつもない。手助けなんてするんじゃなかったね」
と毒づいたり怒ったりしてしますよね?
これも実は悩みやイライラの元凶になります。
カーネギーは、この点について、
人に感謝を期待するというのはよくある間違い
と説いています。
本書に登場する、凄腕の刑事弁護士だったサミュエル・レイボビッツは裁判官になる前に78人の被告を死刑から救ったそうです。
そのうちの何人がサミュエルに御礼を言ったでしょうか?
なんと、その人数はゼロだったそうです。
はい、命を救ったのにゼロです。
命を救ったしても御礼を言われないのに、あなたが行った小さな親切に御礼を言わないのは普通と考えるべきでしょう。
だからカーネギーは、
人は生まれながらにして感謝を忘れる生き物だ。
他人に感謝を期待すると、苦痛が増える。
と言っています。
では、感謝を得られないなら人助けはしない方が良いのか?
というとそれは全くの反対で、人助けはどんどんした方が良いようです。
人助けをすることにより、幸せフェロモンなようなものが分泌されるらしいです。
なので、ただただ純粋に、自分の”与える喜び”のために他人に尽くすことは幸せになる秘訣だそうです。
5.問題解決のテクニックを知っていれば悩まない
悩みというのは、ずっと同じようなことを無限にグルグル考えてしまいがちですよね。
時間ばかりが経過してしまい、振り返ってみると何も解決していないことが多々あります。
このように悩んでばかりいると、心身ともに疲弊してしまいまうのです。
そこでカーネギーは、悩みを解消するための4つの質問テンプレートを例に出しています。
実際に大手企業でも使われおり、その質問テンプレートに対する回答を考えるだけで、悩みが50%減り、会議に費やしていた時間も70%削減できたという即効性の高いテンプレートです。
【悩み解消の魔法のテンプレート】
質問1.問題は何か?
質問2.問題の原因は何か?
質問3.問題の解決策はいくつあるか?
質問4.どの解決策を採用するか?
それでは1つずつ見ていきましょう。
質問1.問題は何か?
嘘のような本当の話ですが、現在悩んでいる問題が本当は何なのか明確に理解していない事が多々あります。
しっかり自分自身に問いかけて問題が何なのかを明確にしましょう。
また、何が問題なのかは、曖昧なところを払しょくするために、頭の中だけでなく紙に書き出すと良いです。
質問2.問題の原因は何か?
問題の原因や発生源を考えます。
やりがちなのが、問題の原因を見つけようとせず、ひたすら悩んでばかりのスパイラルに陥ってしまうことです。
質問3.問題の解決策はいくつあるか?
誰かが解決策を出すと、別の誰かが感情的に反対してしまいがちです。
解決策を出すことに集中します。
質問4.どの解決策を採用するか?
複数の解決策から、最も良い解決策を採用します。
大企業等では、「この解決策で行きましょう!」と声を発せず結論付けしない傾向があります。
最適な解決策を見つけるまでがゴールです。
まとめ:「道を開ける」は全人類におすすめです。
本書は、些細なことでイライラしたりクヨクヨしてしまう人をターゲットにしていますが、ストレス社会の現代においては全人類におすすめです。
カーネギーは、この本を何度も読み返して、実際に行動することが大切と言っています。
もし当サイトの内容で自分にとって必要な本と感じたら是非お手元に取ってみてはいかがでしょうか?